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更新日:2026年10月16日

コラム
Column

2026.10.16

産後ケアの種類と選び方|妊娠中のうちに確認しておきたいこと

産後ケアには、泊まって受ける短期入所(ショートステイ)型、日中だけ通う通所(デイサービス)型、自宅に来てもらう居宅訪問(アウトリーチ)型の3種類があります。こども家庭庁のガイドラインでは、型が違ってもケアの柱は共通とされており、変わるのは滞在の仕方です。
この記事では、3つの型の違いと、使いたい時期から逆算して確認しておきたいことを整理します。

【この記事で分かること】

  • 産後ケアの3つの型の違いと、どの型を選んでもケアの中身が共通である理由
  • 産後ケアと、分娩後に入院を延ばすこと(産褥入院)の違い
  • 公費と自費の使い分け方と、妊娠中のうちに済ませておける準備

産後ケアの種類|どの型でも受けられるケアの中身は共通

産後ケアは、どの型を選んでもケアの中身が変わりません。こども家庭庁の産後ケア事業ガイドラインでは、産後ケア事業で提供する内容として、母親への保健指導・栄養指導、心理的ケア、授乳のためのケア、育児の手技についての指導・相談が挙げられています。

参照元:産後ケア事業ガイドライン(こども家庭庁)

3種類の産後ケアは、自治体によって呼び方が違います。ガイドライン上の名称と、自治体のページでよく使われる表記は次のように対応しています。

制度上の名称よく使われる呼び方どこで受けるか
短期入所(ショートステイ)型宿泊型病院・診療所・助産所など
通所(デイサービス)型日帰り型・通所型病院・診療所・助産所、こども家庭センター、保健センターなど
居宅訪問(アウトリーチ)型訪問型自宅

短期入所(ショートステイ)型|泊まって、夜間もケアを受ける

短期入所型は、施設に泊まりながら産後ケアを受ける形です。利用期間は原則として7日以内とされ、分割して利用しても差し支えないとされています。市町村が必要と認めた場合には、期間を延長できます。

他の2つと大きく違うのは夜間の体制です。短期入所型では、実施場所によらず助産師等の看護職を1名以上、24時間体制で配置することが定められています。夜中に授乳で起きたときに相談できる相手がいるのは、自宅では用意しにくい環境です。市町村の判断によって、パートナーやきょうだいが同伴できる場合もあります。

通所(デイサービス)型|日中だけ通って受ける

通所型は、日中に施設へ通ってケアを受ける形です。予約した時間に来所して必要なケアを受ける個別型と、複数の利用者に対して助産師等が保健指導や育児指導を行う集団型があり、両方を組み合わせて実施することもできるとされています。
夜は自宅で過ごせる状態であれば、日中の数時間だけを回復に充てられます。集団型では、月齢の近い赤ちゃんを持つ母親同士で不安や悩みを共有できる場にもなります。

居宅訪問(アウトリーチ)型|自宅に来てもらう

居宅訪問型は、日時を調整したうえで助産師等が自宅を訪問し、保健指導やケアを行う形です。移動の負担がなく、プライバシーを保った状態でケアを受けられます。
ガイドラインでは、医療的ケア児、多胎児、ご兄姉がおられるなど、外出しにくい状況で柔軟な対応ができる型として位置づけられています。赤ちゃんを連れて出かけること自体が負担に感じられる時期には、居宅訪問型が選びやすくなります。

産後ケアと入院を数日延ばすことは何が違う?

産後ケアの短期入所型は、分娩施設で入院を延ばすこと(産褥入院)とは区別されています。ガイドラインにも、短期入所型は分娩施設での延長入院と区別する必要があると明記されています。

産後ケア事業は、母親の身体的回復と心理的な安定を促進するとともに、母親自身がセルフケア能力を育み、母子の愛着形成を促すことを目的とするとされています。退院を数日延ばして体を休めるのとは違い、自宅に戻ってからの生活に向けた練習の期間という位置づけです。

出産する施設を決める段階で、退院後をどう過ごすかまで一緒に確認しておくと、産後の予定が立てやすくなるでしょう。

託児や家事代行ではない|自分ですることと、任せられること

産後ケアで任せられるのは、母親と赤ちゃんへの専門的なケアです。大阪市の案内では、産後ケア事業は託児・保育・家事のサービスではなく、育児や身の回りのことはできる限り自分で行うと明記されています。掃除やご兄姉の世話を代わってもらう目的では利用できません。

一方で、利用できる人は限定されていません。産後ケア事業の対象は出産後1年以内の母親と乳児で、初産・経産は問わないとされています。
大阪市では2026年4月1日から、対象者が「母親の心身の不調又は育児不安等がある者」から「産後ケアを必要とする者」へ変更され、誰でも利用できるようになりました。

参照元:産後ケア事業について(大阪市)

産後ケアの種類はどう選ぶ?先に見るのは「月齢」と「日数の上限」

型から決めるより、利用したい時期を先に決めるほうが候補を早く選べます。

産後ケア事業の実施主体は市町村で、受け入れの条件は施設ごとに設定されています。大阪市の実施施設一覧を見ると、短期入所の受入月齢は施設によって生後1か月未満から12か月未満まで幅があり、通所のみ、または短期入所のみを実施している施設もあります。多胎児やご兄姉の同伴可否も、施設ごとに異なります。

「宿泊で使いたい」と型から決めて探すと、その月齢を受け入れている施設が見つからず、探し直しになることがあります。

参照元:産後ケア事業について(大阪市)

確認する順序は、次のようにすると迷いにくくなります。

  1. 産後何週、何か月ごろに使いたいかを決める
  2. その月齢を受け入れている施設を一覧から選ぶ
  3. 残った施設が実施している型を見る

公費と自費の違いは、料金より「使える回数」に出る

大阪市の産後ケア事業には、型ごとに利用料と利用できる回数の上限が決められています。

型利用料利用できる上限
短期入所(宿泊型)1泊2日4,250円、以後1日ごとに2,125円通算7日
通所(日帰り型)1日1,500円通算7日
居宅訪問(訪問型)1回500円(2時間程度)通算5回

承認された日数を超えて利用した場合は全額自己負担となり、利用回数の管理は利用者側で行うことになります。自費の産後ケアホテルなどは申請が不要で、利用できる期間や日数は施設ごとの設定です。

どちらか一方を選ぶというより、上限のある公費をどの時期に充て、足りない部分をどう埋めるかを考えると組み立てやすくなります。退院直後の数日を公費の短期入所で使い、産後1か月を過ぎてからの休息を自費でまかなう、といった分け方が考えられます。

申請の準備は妊娠中から進められます。大阪市では、妊娠8か月以降から、サービスの利用を希望する日の2週間前までに申請することとされています。産後に調べ始めると、初回の利用までに時間がかかることがあります。

参照元:産後ケア事業について(大阪市)

産後の休息を、医療とつながった場所で|ENAレディースクリニック産後院

利用したい時期と使える回数を先に押さえておくほど、産後ケアは選びやすくなります。妊娠中のうちに候補を決めておきたい方に向けて、当院の産後院をご紹介します。
ENAレディースクリニック産後院は、当院に隣接する産後ケアホテルです。2025年4月に開院し、1日2組の方をお迎えしています。対象は産後6か月までの方とそのご家族で、出産の翌日から続けてのご利用も、退院してしばらく経ってからのご利用もできます。

産後院の体制産後の生活で変わること
クリニックに隣接し、スタッフが24時間体制でケアにあたります。看護師・助産師が毎日、赤ちゃんとお母さんの健康状態を確認し、必要に応じて隣接するENAレディースクリニックを受診いただけます気になる症状が出たときに、「病院に行くべきか」をひとりで判断せずに済みます
赤ちゃんのお預かりは24時間受け付けています。授乳やミルクの相談、沐浴のサポート、育児指導も24時間対応ですまとまった睡眠を取る時間を、産後すぐの時期に確保できます
宿泊のほかに、産後6か月以内の方を対象とした時間選択プランがあり、最短30分から最長7時間まで日帰りでご利用いただけます泊まりを決めきれない段階でも、数時間だけ休むという使い方から始められます

妊娠中の方に向けた日帰りエステも用意しています。対象は妊娠25週から34週の方で、妊娠34週以降の方は骨盤ケアの施術となります。出産前に施設の雰囲気を確かめておきたい方には、産後院の見学もご案内しています。
産後の過ごし方を具体的に決めておきたい方は、お部屋の様子やケアの内容をご確認ください。見学のご相談も受け付けています。

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